2013-01-01から1年間の記事一覧

棺桶からダイアグラムへ――荒川修作の50-70年代

【読売アンパンデビューまで】 1936年、名古屋に荒川修作はうまれた。家族に芸術関係の人間はいなかったが、当時家の庭を共有していた隣人が町医者だった。その町医者の妻が芸術家だった。この二人から「医者になりたかったら、少しデッサンの勉強をしろ」と…

ウィリアム・ジェイムズ『純粋経験の哲学』読解 ――「純粋経験」の理論的位置づけをめぐる一解釈

ウィリアム・ジェイムズが提唱する「純粋経験」が彼の理論においてどのような位置を占めており、どのような機能を果たしているのかを理解することが目的である。ジェイムズ自身、純粋経験を根本に据えてその一元論を提唱しているため、一見すると理解は容易…