2012-09-07から1日間の記事一覧

固有名について:要約

『名指しと必然性』を著したクリプキは、そこでフレーゲ/ラッセルの記述理論を批判した。記述理論では、固有名を縮約された確定記述の束と捉える。「アリストテレス」という名は、「プラトンの弟子」「『自然学』の著者」「アレクサンダー大王の師」といった…

選択-決断‐行為という難問(1)

幻肢の例を考えてみよう。無いはずの腕の感覚が、実は顔や肩口にもたらされる。これはこれでよい。しかし肩口なら絶えず肌着と衣擦れするのではないか。そうであるにもかかわらず、ある時は幻肢が感じられず、ある時には感じられる。つまり肩口の触感は時と…

モニカ・ワグナー「画像-文字-素材 ボルタンスキーとジガードソン、キーファーの作品における記憶の構想」抜粋

モニカ・ワグナー「画像-文字-素材 ボルタンスキーとジガードソン、キーファーの作品における記憶の構想」 http://ci.nii.ac.jp/naid/110007030426 #CiNii これは今村氏によってなされたワグナー論文の部分訳である。訳者補遺として最後で語られているように…